任意売却に譲渡所得税はかかる?税金を滞納している場合はどうなる?

任意売却に譲渡所得税はかかる?税金を滞納している場合はどうなる?

この記事のハイライト

  • 任意売却でも通常の不動産売却と同じように印紙税や登録免許税などの税金がかかる
  • 任意売却で自宅を手放すと譲渡所得税がかからないケースが多い
  • 税金を滞納していても任意売却は可能だが滞納額の多さなどにより認められないケースもある

任意売却とは、住宅ローンの残る不動産を、金融機関の同意を得て売る方法です。
通常の不動産売却では税金が発生しますが、任意売却の場合はどうなるのでしょうか。
今回は、任意売却における税金について解説します。
立川市周辺エリア(東大和市、武蔵村山市、昭島市、八王子市、日野市、府中市、国分寺市、国立市、小平市、小金井市)で任意売却をお考えの方は、ぜひ参考になさってください。

任意売却で税金はかかる?

先述のとおり、任意売却とは、債権者の了承を得たうえで住宅ローンの残る自宅を手放す方法です。
債務の整理に焦点を当てた売却方法ですが、通常の不動産売却と同じように税金がかかります。
不動産売却で得た利益に対して税金が発生する可能性があるほか、売却の手続きにも税金が発生し、納税が必要です。

不動産売却でかかる税金の種類は?

不動産を発生する際にかかる主な税金の種類は、下記のとおりです。

  1. 譲渡所得税
  2. 印紙税
  3. 登録免許税
  4. 消費税

譲渡所得税とは、土地や建物を売却し、売却益が発生した場合にかかる税金です。
また、譲渡所得に応じて、住民税の支払いも発生します。
印紙税は、売買契約書に収入印紙を貼り付けて支払う税金です。
税額は契約金額に応じて異なり、契約金額に比例して印紙税も高くなります。
税額がいくらかかるのかは、国税庁のウェブサイトで確認することができます。
登録免許税とは登記の手続きにかかる税金で、このケースでは抵当権を抹消するために必要です。
売却する不動産に抵当権が設定されている場合、抵当権を抹消しなければ売却ができません。
抵当権抹消の登録免許税は不動産1件当たり1,000円ですが、司法書士に依頼するのが一般的なので、数万円ほどかかります。
また、消費税は任意売却で不動産を売却する場合、誰が所有しているか、収益物件かなどで異なるため、売却予定の不動産がどのケースに当てはまるか確認が必要です。

任意売却における消費税の考え方

消費税は、事業者が消費者から預かった税金を、代わりに納める税金です。
そのため、任意売却する不動産が個人所有の場合、消費税を支払う必要はありません。
ただし、仲介手数料や司法書士報酬などには消費税がかかります。
また、個人所有の不動産でも、賃貸収入を得ている収益物件の売却では、消費税の課税対象となります。
「家賃収入を得ている=事業性がある」と認められるからです。

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任意売却で譲渡所得税はかかる?

譲渡所得税とは、資産の売却によって得た利益(譲渡所得)にかかる税金のことです。
不動産売却で得た売却益は譲渡所得であり、譲渡所得税の課税対象となります。
任意売却であっても、売却益が生じれば通常の不動産売却と同様に譲渡所得税はかかります。
しかし、任意売却の性質上、譲渡所得税がかかるケースは多くありません。
まずは、譲渡所得の計算方法を解説します。

譲渡所得の計算方法

譲渡所得は、下記の計算式を用いて算出します。
譲渡所得=売却価格-(取得費+譲渡費用)
売却価格がそのまま譲渡所得になるのではなく、取得費と譲渡費用を差し引いた金額が課税対象となります。
取得費とは、任意売却する不動産を購入した際にかかった費用です。
印紙税などの税金や、住宅ローンの事務手数料などが挙げられます。
譲渡費用とは、不動産を売却した際にかかる費用で、仲介手数料や建物の取り壊し費用などのことです。

譲渡所得税の税率は所有期間によって異なる

譲渡所得から譲渡所得税を算出する際、下記のとおり所有期間に応じた税率をかけます。

  1. 所有期間5年以下:短期譲渡所得(所得税30%・住民税15%)
  2. 所有期間5年超え:長期譲渡所得(所得税15%・住民税5%)

所有期間が5年を超えるほうが、税率が低くなります。
このとおり所有期間が長いほうが、税金の負担を軽減することが可能です。
とはいえ、所有期間を延ばすために売却を遅らせたことで、競売の手続きに移行してしまったら本末転倒なので注意なさってください。

通常の不動産売却・任意売却で譲渡所得税がかからないケース

通常の不動産売却・任意売却で、譲渡所得税がかからないケースとして下記が挙げられます。

  1. 売却益がゼロまたはマイナスの場合
  2. 特別控除を利用して売却益が出ない場合
  3. 強制換価等による特例が認められた場合

まず、通常の不動産売却・任意売却において、売却益がゼロまたはマイナスの場合、譲渡所得税はかかりません。
とくに任意売却では、売却価格が安くなるのが一般的なので、譲渡所得が生じないケースがほとんどです。
そのため、任意売却したとしても、住宅ローンが残る可能性が高いといえます。
また、居住用の不動産の売却では、税金の負担を軽減する特別控除が利用できる可能性があります。
代表的なものが3,000万円の特別控除で、条件を満たせば譲渡所得から最大3,000万円が控除できる特例です。
特別控除を利用し、譲渡所得がゼロまたはマイナスになれば、譲渡所得税の負担はありません。
さらに、強制換価等による特例が認められた場合、譲渡所得税が非課税になることがあります。
強制換価の特例とは、任意売却で自宅を手放した場合に適用できる特例で、債務が残ったものの、経済的に返済が困難な場合、特定の所得税が非課税となります。

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税金を滞納していても任意売却は可能?

結論からいうと税金を滞納していても、任意売却は可能です。
住宅ローンの返済が困難な場合、固定資産税や住民税といった税金を滞納しているケースも少なくありません。
任意売却によってまとまった資金を手に入れれば、現在の状況を改善できる可能性があります。
ただし、状況によっては任意売却が認められないこともあるため、注意が必要です。

固定資産税や住民税などの滞納額が多い場合

任意売却では、固定資産税や住民税などの滞納額が多い場合、注意が必要です。
任意売却が認められず、自宅が差し押さえられる可能性があります。
差し押さえになってしまうと、解除してもらわない限り任意売却に進めません。
任意売却をするためにはまず行政と交渉し、差し押さえを解除してもらうことが重要です。
任意売却によって、滞納分の支払いが可能だと認められれば、差し押さえを解除してもらえるでしょう。

滞納分の支払いは売却代金から捻出できる?

任意売却で得た売却益は、まず住宅ローンの返済に充当されます。
しかし、債権者との話しあい次第では、滞納している税金の支払いに充当することも可能です。
自宅を手放したあとも、返済を続けていくためには、今後の生活の基盤をつくることが大切といえます。
そのため、債権者にとっても、債務者の生活を立て直すことは重要なポイントになります。
住宅ローン残債の返済計画を立てる際は、金融機関と相談して滞納している税金の返済についても、交渉や相談をするのが得策です。

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まとめ

任意売却でも、印紙税や登録免許税などの税金が、通常の不動産売却と同じようにかかります。
しかし、売却価格が安くなることが多いため、譲渡所得税は非課税となるケースがほとんどです。
多額の税金を滞納している場合、任意売却が認められず、差し押さえられる可能性があるため注意しましょう。
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